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ほろた
ソシャゲ語り




ブラ晶記念である



結構複雑なこと考えてたんですけど、まほやく自体が完結するならともかく二部完結ならブラ晶最高!でよくないかという結論に達した田なのであった。終わり。

というのも何なのですけど、なんか結構謎がまだまだあるしこれから展開していくかんね!と表明されたところに、あれはこーなんじゃね?というのは結構無粋な気がするんですけど盛り上がった方がいいのかもしれないですけども、でもまあ供給がされるなら好きなだけ待ってますが……という次第です。旧スマホにひたすらブラ晶の小説あるんですけど消したんだっけかな、あるなら読み返そうかなとおもう、のでちょっと充電してみようかなとおもってクローゼット漁って取り出してきた。


2021年の五月ごろにひたすらブラ晶を描いており、データはまだあるけどもこのぐらいかな。
こういうかんじの短編をひたすら書いていた。


なあ、賢者様、と呼ばれた。悪辣な、不遜な、鋭い眼差しで愉快げに口許を歪める、ゲームしようぜ、とほぼ同等の意味だ。頭上には月があって、ブラッドリーはくしゃみで飛ばされた、任務を依頼された村から二つ隣の村まで。ブラッドリーの言伝を預かった操られた村人が、賢者を迎えにきて、村まで馬車で案内してくれた。当のブラッドリーは宿をとっており、既に酒を飲んだ状態で晶を迎えた。ソーセージが有名な場所だと知ったのはそのあとだ、特に羊が美味い。レノックスは連れて来られない。風がいいから、夜の散歩をすることになった。ブラッドリーは瓶を下げている。ゆらりと歩くが酔ってるわけではなさそうだ。で、呼ばれて、どうしたんですかと尋ねた。ブラッドリーは、
「世界が崩壊したあと、お前はどうするんだ」
「それって月が落ちてきたあとですか」
「ま、考えたくもねえけどな。前回でも手強かった。俺たちが勝つ保証はないだろ」
「そういえば、逃げようとしたって」
「ああ」
「――――どこに?」
どこへ。
晶はブラッドリーを見た。ブラッドリーは喉で笑った。
「さあな」
「魔法使いって、いや、そうじゃなくて」
「そうかもな」
「え?」
「そうなんじゃねえの?」
ブラッドリーは言う。
晶は瞬いた。
「で、どうするんだ」
「はい、えーと、がんばります」
「何をだよ」
「…………………暮らしを」
「暮らし」
ブラッドリーは笑う。
「可笑しいですか?」
「いいんじゃねえか」
「馬鹿にしてます?」
「なんでだよ」
「ブラッドリーって、暮らそうとおもわなかったんですか?なんというか、合法的な商売で」
「あ?魔法使いからわざわざ物を買うやつがいるか?」
「………いるでしょう?」
ブラッドリーは笑った。先ほどまでとは違う笑みだ。
「お前の言う暮らしに魔法使いは入ってるのか?」
「え、はい。もちろん」
「どうだろうな、厄災を防げなかった負け犬たちを人間たちがなにもしないとは限らないぜ」
「そんな」
「鬱憤をぶつけるだろうよ、そんなもんだろ。弱えやつは弱えやつをいたぶる」
「……………………」
「てめえは魔法使いの賢者様なんだろ」
「じゃあ」
「あ?」
「なら、ブラッドリー。逃げないで私と一緒にいてくださいよ」
「世界が滅びてもか?」
「滅びても。」
欲を言えば滅びないでほしいのですが、と晶は言った。そりゃそうだろ、とブラッドリーは笑った。ぐっと酒を煽る。
「月見酒するんですね」
「しねえよ」
「でも、……………きれいですよ」
「くだらねえよ」
くだらねえ、とブラッドリーは冷めたように繰り返した。亡くなった人を思い出しているのかもしれない。

大きな月だ。
晶は仰いだ。

「――見すぎるなよ」
「じゃブラッドリー見ます」
「見んな」
「ブラッドリーって傷を隠さないですよね」
「当然だろ」
「だからどこかにいくのかな、冷えないうちに帰りましょう」
ブラッドリーは酒を飲む。月は見ていない。景色を見渡し、最後に賢者を見た。

「まだいいだろ、滅びてねえんだから」
「――――まあ、でも。滅びたら、飲みましょうか、一緒に」
「飲めんのかよ」
「たぶん」
「ハッ、それも悪くはないかもな」
「もし月が落ちたら」
「……」
「私が月になりますよ」
「殺す気か?俺たちを」
「月見酒できますよ」
「しねぇよ」
だって触れもしないんだろ、ブラッドリーが目を細める。晶は笑った。
「わかりませんよそんなの」
「無責任なやつ」
「すみません」
ブラッドリーは瓶の酒を飲みきった。深く息を吸う。
「帰るぞ」
「はい」
ブラッドリーと晶は呼んだ。なんだよとブラッドリーは応じた。
「手を繋いでもいいですか」
どこにもいかないように。
「今だけな」
「はい今だけ」
ブラッドリーが口笛を吹いた。やたら、上手で、どこか懐かしいメロディーだ。いつか、とブラッドリーは言った。
親父が吹いていた。




読む人は選ぶかんじだけど、残しておいてよかったなーと思ったし、かなり自分の理想のブラ晶で面白かった。自分って小説巧いなーと思ったが、なんならこれより本編がブラ晶してんすよね。二部を経たやつ書いてほしいといわれたけどなんか、なんも思いつかないかもしれない、何…公式を薄めるだけになりますが……という感じ。



泣いてるときに涙を拭うの、マジで何

最近大体ほしいもの、公式がくれるので胡坐かきがち。ま、俺が勝つんでしょ。何に勝つのかはわからないですが、セブンさんのオールベットに似ている気がする。全額賭けないと勝てないのである。セブエマもなにかくるぜ!知ってるけど……(?)
ブラ晶、恋愛なのか同族なのか、というかんじ。同士なのか、同族なのか、親愛なのか、どのみち、愛の話には変わりなく、この二人ってまあ要は似た者同士なんですよね。似た者同士男女にしかはまらないの、弊害かもしれないけど好きなのでよし。

思ってるんですけど、ブラッドリーが命を賭けるとき、最後に受け入れるのが晶さんで、最後まで受け入れないのがネロなんだろうなと思うんですよ。涙をブラッドリーが拭ったとき、なんかブラ晶の別れってこうなんだろうなと思ったんですよね。晶さんはみんなの前では平気な顔して、一人で泣くし、ブラッドリーは穏やかに微笑んでいる。いつだってブラ晶って別れを予感させるので。

ブラ晶に落ちたきっかけって、ブラッドリーが過去のことを思い出して静かになってるときに、晶さんが来て、「柄にもなく静かですね」みたいなこと言うんですよ、そしたらブラッドリーは「柄にもないって言うじゃねえか、それなら何か話でもしろ」みたいに返すんですよね。言われた晶さんは「それじゃとっておきの面白い話しますよ!」って言うんですよね。「言ったな、面白くなかったら承知しねえぞ」って終わるんですよ。それだけで最高だなと思って。二人の気安さとか、バランスとか。ブラッドリーの過去のことを晶さんはさらっと触れるし、ブラッドリーは晶さんに助けを求められるんだなって。この時点で、二人は出会って間もなかったと思うんですけど、すでに信頼関係のようなものが出来てて、びっくりしたんですよね。

その二人がですよ。


泣いてる晶さんのそばにブラッドリーがやってきて、涙拭うだけで、何も話さない。


ラブやろがい



本編の仲のよさが自分をおいていく。予想よりはるかにブラ晶なんですよね。
他にももっと信頼関係がみえるところがあって。
この二人支えあってるなって思う。

第二部最高のブラ晶でございました。
次は四周年かなー。
楽しみにしています。